他山の石から⑥ ライフイベント表

他山の石

 これまでの他山の石で自分の失敗を紹介し、金融教育を受ける或いは学ぶことが重要と書いた。そうした教育を受けたり、或いは関係の本を読むとライフイベント及びキャッシュフロー表の作成を薦められる。とても大切なものと思うのだが、その話をするとたいがいスルーされてしまう。作成する表は立派かつ正確である必要はない。まずは一度作成してみて、定期的に見直しながら精度を上げ自分にあったものにすれば良いと思うのだがどうだろうか。

ライフイベント表、キャッシュフロー表とは?

 現在から将来に向かって、想定する年にイベントを記入する。社会人になったばかりなら、車の購入、海外旅行、結婚、子育て関連、住宅購入等が考えられる。将来どうなるかは当然わからないが、どうしたいかで記載をしていく。この表がライフイベント表。そして、必要資金を見積もる。この資金を通常の支出に加え、収入、支出、収支及び資産残高を年ごとに作成する。収入が多くなり資産が増える年もあれば、支出が多く赤字になる年もある。そして資産全体の動きを把握できる。こうした資金の過不足状況、推移を把握するのに役立つ表がキャッシュフロー表だ。

大切な資料、なぜ作成しないのか?

 こうした資料を作成すること自体知らなかったからということはあるだろう。しかし、あえて作成しないのは、ライフイベント・キャッシュフロー表がなくても済み、現にない状態で生活をしてきたこと。そして作成が面倒だから、等が作成しない理由として考えられる。これは自分が作らなかった時の理由だ。ライフイベント表は、ある意味自分の人生の縮図になる(かもしれない)。記載事項は、満足いくものにならないこともある。漠然とした夢がある場合、現実とのギャップに直面する。こうした場合は、あえて漠然とさせておいた方が幸せなことだってある。これも自分にあった理由の一つかなと当時を振り返って思ったりする。

作成するメリット、作成しないデメリット

 ライフイベント表をベースに作成したキャッシュフロー表により、自身の価値基準を自身で客観的に見ることができる。資金はかなり必要とするだろうか。それとも既に十分か。表をベースに、必要な資金、優先順位、リスクへの対応(保険関係等)、そして資産運用方法等が見えてくるだろう。一方表がない場合、資産変動を頭でのみ考えているあいまいさは、漠然とした将来の不安となったり、ただお金を増やしたいとの気持ちから不要な投資、投機に走る可能性がある(自分のした失敗)。

余談

 入社してまもなく冬のボーナスをもらい知人は貯金をしていた。翌年のゴールデンウイークに海外旅行をするためだった。それがわかったのは帰国後で、なぜか文句を言う人もいた。飲み会誘っても断っていたのはそれが理由だったのかと。ライフイベント・キャッシュフロー表を記載していたかわわからないが、将来にやりたいことを明確にして、お金のコントロールをしていたことは確かだ。ライフイベントやキャッシュフロー表は、この期間が半年や1年からもっと長いものになる。きまま、きまぐれ優先も悪くはないが(私はこのタイプ)、何をしたいのか明確にかつ優先順位付けすることは資金管理の上で大切でだろう。ところで年を重ねると人生のゴールが近いことを、何かをできる時間が限られることを意識することにもなる。お金だけでなく、人生の時間管理も併せて大切になる。幕の内弁当、何から食べるかという質問が昔あった。卵焼き(楽しみの代名詞)は、後にとっておくか、先に味わうか。先に味合わないといけない年に差し掛かっている。

他山の石から質問

 楽しく作成し、定期的に修正していくのが良いと思うのですが、まだ作成していない方へ、作ってみる気になりましたか。

注意:自らの経験から記載しています。投資を薦めるものではありません。投資は自己責任でお願いします。

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