前回に続き、昔話。昔を思い出すのは、年のせいか、また活動量が落ちているからか。おそらく両方だろう。学生時代の夏休み、サロマ湖に行った。登山をした帰りで友人と別れ、一人立ち寄ってキャンプをした。
ツーリングをする人達
夏の北海道。今もツーリングする人は多いだろうか。彼らもお金があまりなく、駅の軒下で寝袋に入り、時折テント泊等しながら北海道を回っていた。登山の私との接点は駅の夜のみになるが、道路が通じているサロマ湖キャンプ場では一緒にった。安物のテントで、それを組み立てるのに苦労していた私に、彼らは気持ちよく手伝ってくれた。とても明るく陽気で、どこからきたのか、これまでどこを回ってきたのか楽しい会話をしながらテントを組み立てた。まだ二十歳そこそこで、バイク乗りは怖い人が多いと勝手に思い込んでいた田舎育ちの私には、明るく、開放的な彼らがとても新鮮だった。
余談
道路を走る彼らは、清潔。それに比べ夜行列車で稚内から移動。一晩お風呂に入っていない私は相対的に不潔。サロマ湖はとても蚊が多く、皆私にとりついた。なんか、蚊が皆君に行くねと一人が言った。やっぱりくさいからかなと私。蚊取り線香あるからあげるよと。テントの天井からポタリ、ポタリとたくさんの蚊が落ちた。とても助かった。
お金があること、お金がないこと
お金があることは幸せだ。でも、学生でもありお金はなかったけれど、サロマ湖ではとても幸せなひとときを持つことができた。多少なりともお金があったから、ここに来ることができたともいえるけど、伸びやかな同世代と短時間でも交流した楽しさ。その時に比べれば今お金があるけれど、それを買うことはできない。
寅さんとさくら
週末テレビで「男はつらいよ」が放映されている。さくらがお兄ちゃんと言ってお金を渡しているシーンがよくある。寅さんがファイナンシャルプランナーに相談して、しっかりお金を管理し、そして増やしていったらもっと幸せになるだろうか。そう自問し、そうでもないだろうとか、そんな質問自体愚問だろうとか考えてみる。反対に説教されるかもしれない。お金とどう向き合うのか、簡単なようで、難しいようで、う-ん。
チャップリンの名言を思い出す。「人生は恐れさえしなければ素晴らしいものになる。必要なのは勇気と想像力…そして少しばかりのお金だ」少しばかりのお金とは・・・・・・。
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