他山の石に④ 恥ずかしいことですが

他山の石

 「貯蓄から投資へ」が提案され、高校をはじめ金融教育を受ける環境が整ってきている。一方自分が学生の頃は、そうした教育はなく、よって知らないことが多かった。それは言い訳かもしれないが、収入と所得の違いも知らなかった。

収入と所得

 衆議院議員選挙が終わり、国民民主党が議席を伸ばしてから、103万円の壁が日々話題となっている。どうあるべきか、それについて意見を述べるのは難しい。しかし、その意味することは理解しているつもりだ。今は。というのは昔だったら、チンプンカンプンだった。恥ずかしい話、「所得」について理解不十分だったのだ。

当時の話

 会社員となり、年末が近づいてくると年末調整の書類がきた。忙しい時期と重なり毎年面倒と思いながら書類を見た。読んだのではない。20代の頃、なぜそれが必要なのかしっかりと理解をすることもなく、印鑑を押して提出していた。特に申告することもなかったので理解が不十分でも問題なかった。しかし結婚するようになり、配偶者控除について記載が必要になると、話は違ってくる。

 ある時嫁はアルバイトをはじめ、配偶者控除のために103万円を超えてはいけないと注意をしていた。なぜ103万円か嫁もしっかり理解していない。一方私の書類では、確か配偶者の所得が48万円を超えていないかどうかチェック欄があった。そこで所得48万円を超えているか嫁に確認すると、もらっている給与は48万円を優に超えている。そうすると??会社で担当者に状況を話し、配偶者控除の対象として問題ないことを確認した。結局「収入-必要経費=所得」の式、所得の意味がわかっていなかったのだ。収入103万円から必要経費55万円(注)を引いて所得が48万円。配偶者控除の上限はこの「所得」48万円で、聞かれているのは「収入」金額ではない。この理解が不十分だった。当時電話では、「48万円を超えて○○円もらっているです。問題ないですか。」と聞いた。「大丈夫です。」と忙しい時にそんなアホな質問するなと、とても丁寧に、そしてうっとおしさを殺して答える担当者がいた。

(注)必要経費は、給与所得の場合は給与所得控除とされ、収入金額に応じて決まります。

対応策案(もって玉をみがく他山の石になりましたか?)

 収入と所得、その間にある経費。また所得をさらに小さくできる各種の所得控除。さまざまな基本タームを知らない自分がいた。特にわからなくても、なんとかなった。ただもう少し理解していたら、いろいろと節税でき、その分資産形成ができたかもと思ったりする。こうした点に詳しい友人は、自分で興味を持って学習していた。自分が知らないのは教育を受けなかったからと言えば、やはり言い訳か。

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